『パリ・オペラ座 IN シネマ 2025』選りすぐりの3つの舞台をスクリーンで

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パリ・オペラ座のバレエとオペラを映画館で

2025年夏、フランス舞台芸術の殿堂「パリ・オペラ座」で上演されたオペラ、バレエがスクリーンで上演される。
パリの中心にそびえるパリ・オペラ座ガルニエ宮は1851年、ナポレオン三世の時代にオスマン知事のパリ改造計画のランドマークとして計画され、1875年に完成。建築家シャルル・ガルニエによって設計されたネオ・バロック様式の壮麗な建築物で、350年余の歴史を持つパリ・オペラ座の本拠地として、バレエ、オペラを上演し続けてきた。

1989年にはオペラ・バスティーユが誕生。現代的な演出や大規模公演に対応した劇場で、音響や舞台設備の面でも最先端を誇り、フランス舞台芸術の世界に革新的な彩を添えている。

芸術ファンはもとより、フランス好きでも一度はあのパリ・オペラ座ガルニエ宮やバスチーユでオペラやバレエを楽しみたいと思うだろう。しかし敷居が高そう、ちょっと気後れする――そんな方々にとっては映画館のスクリーンでの芸術鑑賞はまたとないトライアルな機会だ。
もちろん、芸術ファンにとってはなかなか海外旅行が簡単ではなくなった昨今、映画館の大スクリーンを通して懐かしいオペラ座の香りを思い描きながらの鑑賞が楽しめる。

この夏上演されるのはオペラ2作品、バレエ1作品。
「愛して、踊って、歌おう“ AIMONS, DANSONS, CHANTONS sans cesse”」のテーマのもと、選ばれた3作品だ。

■『カルメン』(7月4日公開/オペラ)

ビゼー作曲、メリメ原作の「カルメン」は、スペインを舞台にした、自由奔放な女性カルメンと、その魅力にとりつかれた男性ドン・ホセの物語。どこかで聞いた名曲が盛りだくさんなうえ、ストーリーもわかりやすく、オペラビギナーにはおすすめ。

本作はカルメン初演150周年に当たる今年2025年に特別上演されるもの。収録は2017年だが、名ソプラノのエリーナ・ガランチャとロベルト・アラーニャの2人の大スターによる名演が絶賛を浴びた舞台は、これはオペラファンにとってはうれしすぎるところ。

フランコ政権時代のスペインを舞台に読み替えられた演出もまた、上演当時大絶賛とともに観衆を唸らせた話題作である。

Du Vendredi 10 Mars 2017 au Vendredi 14 Avril 2017


■『眠れる森の美女』(8月22日公開/バレエ)

チャイコフスキーの三大バレエの一つ、「眠れる森の美女」は世界中で上演されている古典の名作。パリ・オペラ座の「眠り」は古典の名作をもとにオペラ座で踊り、また芸術監督でもあったルドルフ・ヌレエフが振り付けたプロダクションです。衣装や舞台装置の精巧さも見どころのひとつである。

主演のオーロラ姫役は2024年にエトワールに昇進したばかりの新星ブルーエン・バティストーニ。デジレ王子役は、これもまた若手エトワールのギヨーム・ディオップ。23歳の時にアフリカ系としては初めてのパリ・オペラ座のエトワールに任命された。パリ・オリンピックの開会式でも踊ったので記憶にある方もいるのでは。


■『蝶々夫人』(9月12日公開/オペラ)

日本を舞台にしたプッチーニのオペラで、世界的名作の一つです。ロバート・ウィルソン演出の舞台は、日本の能や文楽の表現を取り入れた振付がや演出が使われるなど、日本的要素も取り入れられた静謐な舞台となっている。ウィルソンと長年協働し、振付を手掛けた舞踊家・花柳寿々紫による人形振りなどの動きも取り入れられており、日本の和の文化がパリでどのような化学反応を起こしているかも注目したいところだ。

主演の蝶々さんはイタリア出身のソプラノ歌手エレオノーラ・ブラット。装飾過多な演出とは真逆の、空白の多い構成だからこそ、繊細な演技と歌声が際立つだろう。

MADAME BUTTERFLY

絶好の機会、ぜひお見逃しなく。

■上映スケジュール(各作品1週間限定)

『カルメン』 2025年7月4日(金)
『眠れる森の美女』 2025年8月22日(金)
『蝶々夫人』 2025年9月12日(金)

上映劇場:TOHOシネマズ日本橋、イオンシネマ京都桂川、大阪ステーションシティシネマほか全国主要都市で順次公開

※公式サイト:https://tohotowa.co.jp/parisopera

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