このサイトについて

スポンサーリンク

旅×アートの相互作用

「旅は総合文化」
「旅行業は総合ビジネス」

旅行業界誌で仕事を始めてもう四半世紀以上経ちますが、日々それを実感します。
旅行は見分ばかりでなく土地の食事、気候や風土、そこに住む人たちや動物たち、植物などの生態系、歴史や文化、その国の言語や考え方等々、ありとあらゆるものがかかわります。

「バレエは総合芸術」
「オペラは総合芸術」

バレエを見始めて、やはり四半世紀以上たち、さらにオペラも加わりました。
縁あって、このジャンルについても書かせていただく機会が増えましたが、やはり深く知れば知るほど
「総合芸術」を実感します。
ダンサーや歌手だけでなく、衣装や舞台セット、脚本、照明や音楽、振付等々、ありとあらゆるものが一つになって
舞台はできあがります。

フランスの芸術はフランスという国の歴史や文化土壌、空気を吸収して生まれました。
イタリアの芸術も然りです。
オランダで生まれたゴッホは南仏プロヴァンスの強烈な太陽のもとで創作し、その光や空気は画家の作品はもちろん、
メンタルにも大きな影響を与えたこともよく知られています。

ドイツで生まれた堅実なバレエ作品も、フランス人が踊るととてもエレガントになったりキッチュになったり、
フランス人の指揮者が振るブランデンブルク協奏曲がなんだかヴェルサイユ宮殿を思わせたり。

バレエやオペラの舞台になっている国の歴史や、その作品が生まれた時代背景を知れば、
あるいは実際に現地に足を運ぶと、何度も見た作品が違った輝きを持って見えてきます。

「旅は旅」「バレエはバレエ」「クラシックはクラシック」
フランスを知るときに、派生知識として周辺欧州諸国の知識は絶対に必要になります。
バレエを深く知ろうとしたときに作家や音楽の知識も必要になるし
音楽の生まれた時代背景や歴史情勢の知識を得ると、その作品がもっと深く感じられます。

垣根を作らない。
もっと世界と視界を広げてみよう。
もっと「総合的に」アプローチしてみよう。
気づいたところ、興味を持ったところから、芋づる式に知識を掘ってみよう。
掘った先に何が出てくるか、ワクワクします。

このサイトでは
まずは自分の得意な「旅」を通してアートにアプローチする一方、
「アート」を通して旅にもアプローチしていきます。

そしてアートは絵画、音楽、舞踊だけではありません。
自然の造形も時にはアートであり、
生活のちょっとした楽しみ方にもアートは潜んでいます。
「art de vivre」――「暮らしの芸術」や「生活美学」など、
あらゆる「アート」にも、ふれていきたいと思います。

そして最後に大事なことを。
芸術や旅、人の感じ方にルールや決まりはありません。
誰かが好きな作品も、誰かには合わなかったりするのは普通にあります。
個々人が好きなように考え、感じるのが芸術であり旅です。
「総合産業」「総合芸術」は「自由」なのです。
その自由の中で、自分の積み重ねてきたことがここを訪れてくれた方々の感じ方に、ちょっとエッセンスを加えることができれば、それはとてもうれしいことです。

Writer
Tomo Nishi ポートフォリオ

タイトルとURLをコピーしました